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2004/10/16

忙しい、忙しいと言い訳する人

石切山は小さなパソコン教室を運営しています。

パソコンの上達は、すでにパソコンをマスターした方々が、きまって指摘しているように「習うより慣れろ」というのが正しいマスター法でしょう。ある時期まで、どれほどパソコンにさわったか、要はたくさん手数をかけた人が、最初のハードルを早めに乗り越えられるようです。

それで、初心者には苦手意識をなくすために、いろいろ工夫してご指導しているのですが、当然早くマスターする人と、足踏みして中々前に進めない人がいます。その違いは早くマスターする人は、興味津々でいささか暴走気味ながら嬉々としてパソコンをいじくる人です。一方マスターが滞る人は、家にパソコンがあってもさわる機会が少なく、不思議と「忙しい、忙しい」を連発する人が多いことに、最近気がつきました。

若い方ならともかく中年、年輩者となると、週一で通ってこられても、一週間前のことはすっかり忘れていたり、記憶が曖昧になっていることが多く、授業の半分は前の週の復習に費やされてしまいます。教室で習ったことを家で復習すればいいのだけれど、文字通り「忙しい」わけで「パソコン」なんかに時間が避けない状態と訴えます。「パソコンなんか」にというのが、ちょっとひっかかりますが(^^;、「でも30分ぐらいでも復習できませんか」と聞くと、「イヤ、先生、本当に忙しいんですって、アレコレ、アレコレ、アレコレ」と忙しい理由を羅列します。こちらは別に忙しいことを疑っているわけではないのだけれど、言い訳が多いと、当方としては指導料をいただいている立場ながら「話を聞いているだけでパソコンがマスターできるわけではないですよ」と、説教のひとつも言いたくなりますが、そこはグッとこらえます。

マスターが早い人の中にも、メチャメチャ忙しいスケジュールをこなしながら、毎日、パソコンのスイッチを入れてがんばっている人もいます。そのような人達の多くは「先生、家でやると、どうしてもパソコンが言うことをきかなくて、こんな警告文がでます」などと憤懣と共に、どう解決したらいいのか質問することが常です。このようなケースが最も指導しやすい訳で、その方のパソコン操作の癖や勘違いなどがわかり、的確に指導できるのです。一方「忙しい」を言い訳にする人は、意欲はあるものの時間を上手に使えないか、ひょっとして不義理ができない性格なのではないかと最近、思い当たりました。

「不義理」ができないということは、その人には人間関係が沢山あって、どれも大切しなければならなく、かけずり回るようにそれぞれの人達につき合っているのではないでしょうか。きっとパソコン教室で受講していることも、別のところで「忙しい」言い訳につかわれているような気もします。

かつて、石切山は広告及び文化施設の展示企画関係の仕事についていて、めちゃくちゃなスケジュールの中でなんとか仕事をこなしていました。とくに広告宣伝の仕事はスポンサーが月曜日に打合せを指定したら、土日もつかい、間に合わなければ徹夜してでも準備をするのは日常茶飯事で、これにブーをたれていたら、この業界では生き残れません。しかも業界は慢性的に忙しいので、あえて「忙しい」を連発する人間は少なかったように思います。ただし、そのために、皆、それぞれに何かを犠牲にせざるを得ないわけで、あちこちに不義理をつくっていたのでしょう。給料という成果を得るためにはすべてを満遍なくこなすなど不可能でしょう。仮に八方美人的に義理が果たせても、その濃度は薄く、大げさに言えば、人生に点としても記録されないものなのではないかと思います。

しかしながら「忙しい、忙しい」を言い訳する生徒さんに、石切山の体験を持ちだして、不義理を勧めることもできず、相変わらず「忙しい、忙しい」の言い訳を聞かされながら、心弾まない指導をしなければなりませんので、ちょっと疲れます。

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