不便が便利 自動化は不便
たまには、パソコン教室の指導者としての意見を言ってみましょうか。(^^)
初心者がパソコンをマスターするのに、乗り越えなければならない壁がいくつかあるのですが、指導していてつくづく難しいなあと思う壁が二つあります。
そのひとつが「タイピング」、そしてもうひとつが「デレクトリー」です。
今回は「デレクトリー」の話です。ここで言う「デレクトリー」とは、ファイルやフォルダの階層構造なのですが、どうもパソコン初心者の生徒さんの頭にはこのイメージを描くのは難しいようです。お年寄りはとくにそうです。
開きたいファイルがどこにあるのか?
ファイルをどこに保存すればいいのか?
フォルダの中にフォルダがあるというのは?
ショートカットで直接ファイルを開くとは?
初心者の生徒さんは、この階層構造がわからないから、同じファイルをあちこちに保存したり、新規フォルダを10も20もつくったりします。パソコンの基本からご指導した場合このような混乱は少ないのですが、そうでないケースが最近増えています。それはデジカメの普及です。デジカメだけをマスターしたいというリクエストが多いのです。特にデジカメを購入したとき、画像取り込みソフトがCDでついてくるわけですが、これの評判がイマイチです。けっこう親切設計のプログラムになっていて石切山などは感心するのですが、画像が完全自動でパソコンに複製されるというのは、生徒さんにとってみたら「なにがなんだかわからないけど画像が保存されるらしい」という認識しかなく、これ以外の応用がまったくコワくてできなくなります。さらにWindows XPの場合、XP独自の取り込み兼ビュアーソフトがしゃしゃり出てきたりして混乱に拍車をかけます。
石切山は最近、そうした生徒さん達の混乱に指導上の行き詰まりを感じていましたが、考え方を変えて既存のソフトに依存しない手動の画像移植を指導し始めました。以下がその方法です。
●デジカメ側の画像が入っているフォルダを開き
●デスクトップの右側に縮小配置
●保存のためのフォルダを新規に作り
●デスクトップの左側に縮小配置
●デジカメ側の画像ファイルを選択して
●新しいフォルダにドラッグ&ドロップ
とっても原始的で手間のかかる方法ですが、生徒さんにはこのほうが理解できるような様子です。特に年輩の生徒さんに好評です。単機能で不便でもイイから、わかりやすい作業手順のソフトも必要ですが、現状は多機能複雑系のソフトばかりです。そう言えば、購入した最新の年賀状ソフトで苦戦していた方が、おまけで入っていた古い単機能のソフトが大変気に入り、るんるんですてきな年賀状をつくれるようになりました。
考えてみれば、石切山もソフトがこれほど複雑でない時から、少しずつ慣れてきたわけで、だから多少複雑系のソフトでもさわれるようになったわけです。マスターするにはそれなりの段階が必要なのかもしれません。多機能複雑系ソフトも便利ですが、単機能でお年寄りにも理解できる単純系ソフトもバンドルしてほしいと思います。
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